大覚寺(だいかくじ)観月の夕べ
「観月の夕べ」は、平安時代初め、嵯峨天皇が大沢池に舟を浮かべて文人たちと遊んだことが始まりと言われています。
古式にのっとり龍頭鷁首(りゅうとうげきしゅ【注1】)の舟を池に浮かべ、琴の調べが響く中、水面に映る月を愛でるなど、
平安の王朝絵巻さながらの優雅なひとときが繰り広げられます。舟の上と池畔にはお茶席が設けられたり、法話やミニコンサートなども行われます。
また、嵯峨の有名なお菓子屋・漬物屋・料理屋などが模擬店を出すなどいろいろな夜店が楽しめ、夜半まで賑わいます。
【注1】龍頭鷁首(りゅうとうげきしゅ)とは、天子や貴人の乗る船。また、立派な船。
竜の彫り物や鷁(げき)の頭を船首・船側につけた船。風流を楽しむ船。「竜」は「りょう」、「首」は「す」とも読む。
▽「鷁(げき)」は水鳥の名。風波に耐えてよく飛ぶところから水難よけとされる。(goo辞書より引用)
- 日時 2011年9月10日(土)~12日(月) 17:00~21:00
※舟席券(有料)は、当日16時より販売予定
- 料金 大覚寺拝観料:500円 ※舟席券・お茶券などは別途有料
- 住所 京都市右京区嵯峨大沢町4
大覚寺公式サイト
https://www.daikakuji.or.jp/
下鴨神社(しもがもじんじゃ)名月管弦祭
名月管弦祭は、平安時代から行われている神事・御戸代会(みとしろえ)を起源とし、昭和38年から一般公開されるようになりました。
五穀豊穣、天下泰平を祈願して、現代でも様々な奉納行事が行われます。境内の舞台にはススキの穂が飾られ、かがり火がたかれる中、
荘重な雅楽の調べにのって奉納される古式ゆかしい舞楽や十二単(ひとえ)の平安貴族舞などが見どころです。
また、観月茶席でお茶をいただきながら、名月を楽しむこともできます。
上賀茂神社(かみがもじんじゃ)賀茂観月祭
上賀茂神社では、古来より月を愛でる行事が催されていましたが、この賀茂観月祭は、1992年の「献灯会」結成による境内の灯ろう設置を記念して始まりました。
観月祭では、家内安全や健康、舞楽など各種芸能の上達を祈ります。18時頃より邦楽やフォークソングミニコンサートなどの奉納があります。
また、先着300名に京都の老舗御奉納の月見だんごや、にごり酒の接待が予定されています。
法輪寺(ほうりんじ)嵐山法輪寺で月を愛でる
東日本大震災の一日も早い復興を願って行われる「嵐山法輪寺で月を愛でる」。数日間にわたって様々なイベントが行われます。
- 法輪寺本堂 万華鏡投影
京都万華鏡ミュージアムの万華鏡映像を大型プロジェクターで法輪寺本堂に投影し、次々と色鮮やかに変化する万華鏡の世界を楽しめます。
日時 2011年9月8日(木)~16日(金) 18:00~21:00
- 月の観察会
立命館大学天文研究会による月の観察会を、見晴らしの良い法輪寺の舞台で開催。月に関する豆知識講座も行われます。
日時 2011年9月8日(木)~14日(水) 18:00~21:00 ※月の出により変更あり
- お月見ライブ
邦楽や洋楽、古典芸能のアーティストが、お月見の夜を演出します。
日時 2011年9月9日(金)~11日(日) 19:00開演
- おうすのお点前
立命館大学茶道研究部によるお点前が法輪寺舞台で行われます。
日時 2011年9月9日(金)~13日(火) 18:30~
※19時より先着50名様におうすをご用意いたします。
お月様を観ながら、ゆったりとした気持ちになっていただける観月会です。
また期間中、嵯峨・嵐山の商店街などでは、お月見に関連したお食事メニューや商品を販売しています。
お店に貼っている「月のマークのシール」が目印です!!
京都府立植物園(きょうとふりつしょくぶつえん) 名月観賞の夕べ
普段は入ることのできない夜の植物園で、お月見を楽しんでみませんか。
この日は17時に一旦閉門した後、18時に再び開門されます。
市街地でありながら、それを忘れさせる緑豊かな夜の森は、昼間とは違う包容力で迎えてくれそうです。
さわやかな風と心地よい芝生の上で、ゆったりと名月を観賞できます。野外ステージでは、シンガーソングライターの中西保志さんのライブや、
ノートルダム女子大学ハンドベル部による野外音楽コンサートが行われます。また観覧温室前園路では、天体望遠鏡による月の観察会が行われる予定です。
雅な雰囲気の中、ちょっとリッチにお食事を楽しむなら
妙心寺・退蔵院(みょうしんじ・たいぞういん)観月茶会
退蔵院かくれ茶室に隣接する書院での茶会では、日常から離れ静寂な雰囲気を楽しめます。
その後、昭和の名庭「余香苑」大休庵に移って精進会席をいただきます(邦楽生演奏つき)。
普段、非公開のかくれ茶席「囲の席」が特別公開されるのが見ものです。
また「元信の庭」や「余香苑」がライトアップされ、幻想の世界にひたることができます。
- 日時 2011年9月10日(土)、11日(日)
受付 17:00~17:30 お茶席 17:30~
お食事 18:30~(大休庵にて 邦楽生演奏つき)
- 料金 9000円(予約制) ※30名様限定プラン
- 住所 京都市右京区花園妙心寺町35
妙心寺退蔵院の公式サイト
http://www.taizoin.com/
智積院(ちしゃくいん)観月会(かんげつえ)
観月会は、二部構成になっています。第一部は、智積院のお経「智山勤行式」を唱え、月輪観(がちりんかん)という瞑想法を行います。
第二部は、京都生まれの歌手・つじあやのさんのコンサートが行われます。その他、宸殿特別公開や、夜間庭園・国宝障壁画宝物館も拝観できます。
瞑想では宇宙から降り注ぐ静かな響きを五感で感じ取り、つじあやのさんのやわらかな歌声からは、安らぎをいただけそうですね。
- 日時 2011年9月12日(月) 17:00開場
- 料金 前売り券(月見弁当、お茶付き) 3000円
- 住所 京都市東山区東大路通り七条下る東瓦町964
智積院公式サイトTOP
https://chisan.or.jp/
高台寺(こうだいじ)観月茶会
高台寺は、慶長11年(1606)、夫・豊臣秀吉の菩提を弔うために北政所ねねが開創したお寺として有名です。
高台寺の観月茶会は、茶会や「羽柴」での点心、高台寺の庭拝観、石塀小路でのコーヒーまたは紅茶の接待と、
盛りだくさんの内容です。華やぎと文化の香りに包まれ、厳かな宵を過ごせそうです。
中秋の名月の頃、京都で行われる様々なお月見イベントをご紹介しました。
美しいお月様を見ていると、心が洗われるような気持ちになりますね。
京都でちょっと風流なお月見を楽しんだら、新鮮な気持ちで明日を迎えられそうです。
一年で一番美しいお月様に出会えますように。
参考サイト