京都の11月は「火のお祭り月」とも呼ばれています。
これは、多くの神社やお寺で「お火焚(ひたき)」の神事が行われているからです。
ところで、お火焚をご存じですか?
聞きなれない方が多いかもしれません。お火焚とは、江戸時代から京都を中心に行われてきた神事で、 その由来には諸説ありますが、もともとは宮中の重要行事である新嘗祭(収穫祭)が民間に広まったものであるといわれています。 参拝者は「お火焚串(護摩木)」に願い事を書いて奉納します。その数多くのお火焚串を境内に集めて組み上げ、ご神火でお焚き上げすると、 火の霊力により汚れや罪が祓われ、願い事がかなうと言われています。古くから京都の人は、「おひたきさん」「おしたきさん」と呼んで、 この神事を大切にしてきました。
11月になると毎日のように、あちらこちらの神社やお寺で行われているお火焚祭。
その一部をご紹介します。(以下にご紹介したお火焚祭りは、毎年、同じ日に行われます。)
以上の他にも、
11月15日は御香宮神社(京都市伏見区御香宮門前町)
11月16日は、京都ゑびす神社(京都市東山区大和大路四条南)
11月20日は、城南宮(京都市伏見区中島)
11月23日は、平岡八幡宮(京都市右京区梅ヶ畑)と建勲神社(京都市北区紫野)
などなど、毎日のようにどこかの神社やお寺でお火焚祭は行われています。
初冬の鈍い空に舞い上がる炎を見ていると、日頃の雑事から離れて、厳かな雰囲気に包まれるようです。 11月の京都と言えば紅葉の美しい季節。
紅葉狩りで京都へ来られましたら、お火焚祭にも足をのばしてみてはいかがでしょう。
更けゆく秋、そして冬の訪れを迎える京都を、満喫できることと思います。
※本文中、敬称は略させていただきました。
※掲載内容は、2011年11月時点、弊社で調べた情報によるものです。
最新の正確な情報につきましては、各企業・各店舗・その他各団体へご確認ください。