まだ寒い日もありますが、時におだやかな春の風が吹くころになりました。
毎年3月になると、「東山花灯路(ひがしやまはなとうろ)」が行われます。
清水寺や八坂神社、高台寺など数々の由緒ある寺院・神社と、 祇園石塀小路など情緒あふれる町並みを有する東山。 北は青蓮院、南は清水寺にわたるこのエリアの路(みち)が、 露地行灯2,500基の灯りと、ボリュームのある生け花で幻想的に彩られます。
東山花灯路にあわせて東山一帯では様々な催しが開催されます。
その中から寺院・神社の特別拝観とライトアップ、そして「京都伝統産業青年会展」についてご紹介します。
東山の寺院・神社では特別拝観とライトアップが開催されます。
大小およそ300の照明器具による芸術的な景観照明で、境内全域をライトアップ。 闇に浮かぶ竹林や苔庭など幽玄の世界を感じられることでしょう。
また、京都伝統工芸の次代を担う、若手作家の展示会「第15回京都伝統産業青年会展」も開催されます。 (次項で、詳しくご紹介しています)
東山三十六峰にそびえる国宝三門がライトアップされます。
知恩院の七不思議に思いをはせながら、夜の散策をお楽しみ下さい。
全国に三千社以上ある祇園社の総本社。“祇園さん”と呼ばれ、信仰を集めています。 西楼門のライトアップに加え、境内108の灯籠に灯りがともります。
北政所(ねね・高台院)が余生を送った終焉の地。
伏見城の化粧御殿前庭を移した、国名勝指定「北庭」や、「方丈前庭」をライトアップします。 長谷川等伯、赤松燎画伯の襖絵も公開。
北政所(ねね・高台院)が開創した寺で、境内重文の開山堂、霊屋、傘亭、時雨亭をはじめ名勝庭園、 方文前庭「波心庭」、臥龍池の「水鏡」、竹林をライトアップし、幽玄の美を表します。
(公式サイトは見つかりませんでした。)
車の行き交う東大路通りから一歩、細い八坂通へ入ると石畳の緩やかな坂道、京情緒あふれる店が続きます。
坂道の向こうに屹立するのが法観寺の「八坂の塔」。東山のシンボルとして知られる、この五重塔がライトアップされています。
ライトアップにより、国宝本堂をはじめとする堂塔伽藍の建築美が浮かび上がり、幻想的な雰囲気の中、 拝観できるのに加えて、舞台からは市街の夜景も一望できます。
また、清水寺から夜空に向かって放たれる青い一筋の光は、観音さまの慈悲の心を表したもの。 清水寺から発せられる美しい光は、京都市街の広い範囲から望めます。
青蓮院では、第15回京都伝統産業青年会展が開催されます。
京都伝統産業青年会とは、日本の文化様式における様々な慣習に用いられる 伝統工芸品を作る若手の集まりです。
陶器や彫金、扇子など様々なジャンルに及ぶ工芸の数々。
今年のテーマは、「古今結心(ここんゆいしん)」。 冠婚葬祭を主として人生の節目に沿った伝統工芸品を展示します。 伝統工芸の実技・体験、販売もあります。
これまでの伝統を踏まえた上で新しいものを生み出そうとする作品からは、 訴えかけるエネルギーを感じます。 個性にあふれていて、見ていて楽しくなる展示会です。 京都の若手作家の意気込みをぜひ感じてみてください。
期間 | 2012年3月16日(金)~18日(日) |
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時間 | ①午前9時~午後4時30分 ②午後6時~9時 |
会場 | 青蓮院門跡 |
料金(拝観料) | ①大人500円 ②大人800円 |
お問合せ | 京都伝統産業青年会事務局 |
一度だけではまわりきれないくらい盛りだくさんの内容です。
今年で10周年を迎える東山花灯路。
春の風に誘われて、京都の夜の散策を楽しんではいかがですか。
※本文中、敬称は略させていただきました。
※掲載内容は、2012年3月時点、弊社で調べた情報によるものです。
最新の正確な情報につきましては、各企業・各店舗・その他各団体へご確認ください。